最近の知見で、人間用の発毛育毛剤の成分「ミノキシジル」が犬猫に微量でも命に係わる中毒を起こすことが報告されています。
もしペットがミノキシジルを摂取してしまった場合、すぐに動物病院に連絡し、指示を仰ぐことが重要です。ミノキシジル中毒は迅速な対応が必要ですので、できるだけ早く専門の獣医師の診察を受けるようにしましょう。
・頭皮に塗布した後、ペットが頭を舐める場合:育毛剤を使用した後にペットが頭部に触れることで、ミノキシジルがペットの口に入ることがあります。
・使用後の枕カバーを舐める場合:育毛剤が染み込んだ枕カバーや布製品をペットが舐めることで、ミノキシジルが摂取される可能性があります。
・ミノキシジルが飛び散る場合:育毛剤が飛び散ったり、乾く前にペットが触れたりすることで、中毒を引き起こすことがあります。
・育毛剤を使用した手で触れた物を食べる場合:使用後の手で触れた紙や物をペットが誤って食べると、中毒の原因になることがあります。
ペットを守るための注意点として
・使用後は手や使った物をしっかりと洗い、ペットが触れないようにしましょう。
・使用した枕カバーや布類は、ペットが触れない場所に保管するようにします。
・ペットがいる場所ではミノキシジルの使用を避けるか、使用中はペットが入れないようにしてください。
・ミノキシジルの取り扱いには十分な注意を払い、ペットの安全を守るよう心掛けてください。
2021.12.6 育毛剤を使用している飼い主さんに知っておいて欲しいこと
この論文では、犬と猫におけるミノキシジルへの曝露と中毒の疫学を明らかにするために、米国の動物虐待防止協会の動物毒物管理センターにおけるデータベースに登録されているミノキシジル外用薬に暴露した犬と猫211症例を調べました。臨床的に中毒症状を呈した87例(猫62例、犬25例)については、病歴を詳細に検討しています。猫の場合、最も一般的な暴露状況としては、飼い主が自分の脱毛のためにミノキシジルを塗布している間の、意図しない摂取(例:ペットが飼い主の皮膚や枕カバーを舐めた、薬をこぼしたときにペットが飛び散った)が、最も一般的な暴露状況でした。犬では、探索行動(例:ゴミ箱の中を探す)による暴露状況が最も多く認められました。臨床症状を呈した症例では、ほとんどが中等度または重度の疾患を発症し犬56.0%、猫59.7%)、猫の場合、飼い主がミノキシジルを使用した後に臨床症状を呈した62例中8例(12.9%)が死亡しています。因果関係については、検討の余地はありますが、ペットの飼い主は、ミノキシジルの偶発的な暴露による犬や猫の中毒のリスクについて知っておく必要があります。
皆さんが一度は接したことがあると思われるカイウサギ(英名:rabbit, 学名:Oryctolagus cuniculus)は、元はイベリア半島の地中海沿岸地域に生息していた野生のアナウサギが家畜化されたもので、全世界に広まり、食肉用、毛皮用、愛玩用、観賞用等の多くの品種が作られてきました。欧州等では、ウサギは現在でも食用として一般的に利用されていますが(高蛋白、低脂肪!)、日本においては一部の食肉文化が残る地域(秋田県大仙市周辺)を除いては、愛玩用としての需要が大部分を占めます。ちなみに、日本にも生息するノウサギ(英名:hare, 学名:Lepus brachyurus)はウサギ亜科のアナウサギとは別属の動物で、生態、身体的特徴や染色体数も異なり、両者は交配しないことが知られています。
皆さんは、リアップやスカルプDという育毛剤はご存知でしょうか。これらの育毛剤にはミノキシジルという薬が使われています。
現在では、化学物質、活性酸素、ウイルス感染、生活習慣や加齢など、さまざまな原因により複数の遺伝子に異常が生じ、がんが生ずることがわかってきている。本コラムでは、実験動物学の黎明期である1900年代初頭の化学発がん説やウイルス発がん説が優勢な頃、マウスを用い、がん遺伝説を提唱したモード・スライ(Maud Slye)を紹介します。独楽鼠(こまねずみ) リンネが名付けたマウスの学名「Mus musculus(ラテン語)」のmusは古代サンスクリット語の「泥棒」を意味するmushaに由来している。ディズニーが自室に迷い込んだマウスを餌付けし、このマウスを参考にキャラクターを考案したというのは架空の話のようだが、招かれざる客が、歓迎すべき客となり、飼い慣らし繁殖したものが現在の愛玩用マウス(ファンシーマウス)になったとの説が有力である。他の愛玩動物と同様、古代より愛好家たちは、興味深い毛色や行動パターンを持つ珍しいタイプを選んで交配・維持してきたようだ。1920年代には、英米でマウス愛好家組織が結成されたほどポピュラーな存在になった。このムーブメントは1927年のミッキーマウスの誕生にも影響を与えたかもしれない。 1890年代の米国では、ワルツを踊るようにくるくる回る、ジャパニーズワルチングマウス(Japanese waltzing mouse :JWM)がペットとして人気を博した。心理学者のロバート・ヤーキーズは、このマウスの由来や習性を調べ本にまとめている [1]。このワルツを踊るマウスは、紀元前の中国の漢の時代の文献に登場している。日本では独楽鼠または舞鼠と言われていた。JWMは、中国から日本を経て欧州に到着し、その後、米国に上陸したと思われる。ヤーキーズが所有したJWMは、白地に黒の斑点や縞模様が入っていたことから、JF1マウス(パンダマウス)と同様、エンドセリン受容体B型遺伝子(Ednrb)の変異をもっていたのであろう [2]。JWMは、旋回運動を示すほか難聴でもあり、これらの症状は、遺伝性の内耳の構造異常に起因する場合が多い。平衡感覚がおかしいので、体勢を維持するために旋回するのである。この表現型(遺伝変異)を持つマウスは1947年にジョージ・スネルによってジャクソン研究所へ導入後、近交系C57BL/10に交配することで変異遺伝子が維持され、現在でも同所に受精卵が凍結保存されている[2]。2001年に、聴覚と平衡感覚器官の異常の原因としてカドヘリン23遺伝子の変異が同定された [3, 4]。また、カドヘリン23は、人の先天的難聴を伴う遺伝病であるUsher症候群の原因遺伝子と同一であることが判明した [5]。
室内でも室外でも、飼い主が注意しないと中毒を起こし最悪死亡することもあるのです。 食べ物に注意
自然科学研究機構
西島 和俊皆さんが一度は接したことがあると思われるカイウサギ(英名:rabbit, 学名:Oryctolagus cuniculus)は、元はイベリア半島の地中海沿岸地域に生息していた野生のアナウサギが家畜化されたもので、全世界に広まり、食肉用、毛皮用、愛玩用、観賞用等の多くの品種が作られてきました。欧州等では、ウサギは現在でも食用として一般的に利用されていますが(高蛋白、低脂肪!)、日本においては一部の食肉文化が残る地域(秋田県大仙市周辺)を除いては、愛玩用としての需要が大部分を占めます。ちなみに、日本にも生息するノウサギ(英名:hare, 学名:Lepus brachyurus)はウサギ亜科のアナウサギとは別属の動物で、生態、身体的特徴や染色体数も異なり、両者は交配しないことが知られています。カイウサギは、実験動物としても古くから利用されてきました。19世紀の後半に、近代細菌学の開祖と呼ばれるルイ・パスツールは、狂犬病に罹ったイヌの脳をすりつぶし、その乳剤をウサギの脳に接種して病原体(ウイルス:当時は“ウイルス”の存在が明らかにされていない)を継代【注1】しました。継代した病原体(弱毒狂犬病ウイルス)をウサギの脊髄に感染させ、その脊髄を乾燥させてすりつぶしたものを乳剤にして人の発症予防に使用しました。これが世界初の狂犬病ワクチンとなります。同じく近代細菌学の開祖とされるロベルト・コッホも1905年にノーベル生理医学賞の受賞業績である結核菌の研究でウサギを用いました。化学療法の創始者といわれるパウル・エールリッヒの下で研究を行った秦佐八郎は、ウサギの陰嚢で継代できる梅毒スピロヘータを用いて実験を重ね、ある砒素化合物(サルバルサン)をウサギの耳介静脈に注射すると陰嚢の潰瘍が改善し、梅毒スペロヘータが消えることを発見しました。サルバルサンは合成物質による世界最初の化学療法剤としてドイツのヘキスト社から市販されました。このように、ウサギは感染症研究の発展に大きく寄与すると同時に、1890年にはウォルター・ヘップにより、哺乳動物における最初の胚移植の成功例がウサギで報告されるなど[1]、その扱いやすさから様々な動物実験に使用されてきました。近年は、小型で飼育・実験コストが低い、繁殖能が高い、世代交代が早い、微生物学的コントロールの技術が普及している、遺伝・育種学、発生工学技術【注2】が発展している等の理由により、多くの研究領域で小型げっ歯類(マウス、ラット)が実験モデルとして用いられています。実験動物としてのウサギには、マウスに比べると大型で飼育・実験コストが高い、発生工学技術の開発が遅れている、利用できる解析キット・抗体(ウサギを用いて特異抗体を作製することが多い)が少ない等の難点があります。しかし、手ごろな大きさであるため外科処置がしやすい、十分な生物サンプルが採取できる等の利点に加え、ゲノムが解読され、ゲノム編集技術の発達により遺伝子欠損個体が作出できるようになった、オミックス解析【注3】などの解析技術が進歩した等により、ウサギを用いた実験における難点が克服されつつあります。現在、研究に用いられるウサギの品種としては、アルビノ【注4】の日本白色(JW:Japanese White)やニュージーランド白色(NZW:New Zealand White)、有色のダッチ(Dutch-belted)などが一般的です。JWは、日本でNZWにいくつかの品種を掛け合わせて作出されたと考えられており、国内では実験動物として一般的に使用されますが、世界的にはNZWが広く使用されています。ダッチは病気に強いといわれており、体重が1.5~2 ㎏程度の小型(JW、NZWは3~4 ㎏程度)であることや有色であることが利点となる場合に選択されます。また、大型の実験用アルビノウサギも開発されており、イヌなどに代わる実験モデル動物となることが期待されています[2]。
犬猫にとって毒となる食材を誤って食べてしまった場合や、消化できない危険 ..
ミノキシジルが含まれるシャンプー1滴でも(特に猫で)致死量になってしまうことがわかっています。
・「有害事象(副作用)」:有害事象又は副作用のいずれかをいう。 ..
このミノキシジルという成分が、
犬猫に非常に危険であるという論文が発表されています。
育毛剤や発毛剤の誤飲・接触による犬猫のミノキシジル中毒について
ミノキシジルはリアップ®️のように頭に振りかけて使う液体状の製品がほとんどですが、降圧剤としては錠剤であります。
少量でも危険!発毛剤の成分「ミノキシジル」ペットに毒性疑いあり
リンネが名付けたマウスの学名「Mus musculus(ラテン語)」のmusは古代サンスクリット語の「泥棒」を意味するmushaに由来している。ディズニーが自室に迷い込んだマウスを餌付けし、このマウスを参考にキャラクターを考案したというのは架空の話のようだが、招かれざる客が、歓迎すべき客となり、飼い慣らし繁殖したものが現在の愛玩用マウス(ファンシーマウス)になったとの説が有力である。他の愛玩動物と同様、古代より愛好家たちは、興味深い毛色や行動パターンを持つ珍しいタイプを選んで交配・維持してきたようだ。1920年代には、英米でマウス愛好家組織が結成されたほどポピュラーな存在になった。このムーブメントは1927年のミッキーマウスの誕生にも影響を与えたかもしれない。
質問 - 猫がミノキシジル配合の発毛剤を舐めた可能性があります 女性用のものです この場合 水を飲ませるべきか 様子を見るべきか - 。
自然科学研究機構
西島 和俊皆さんが一度は接したことがあると思われるカイウサギ(英名:rabbit, 学名:Oryctolagus cuniculus)は、元はイベリア半島の地中海沿岸地域に生息していた野生のアナウサギが家畜化されたもので、全世界に広まり、食肉用、毛皮用、愛玩用、観賞用等の多くの品種が作られてきました。欧州等では、ウサギは現在でも食用として一般的に利用されていますが(高蛋白、低脂肪!)、日本においては一部の食肉文化が残る地域(秋田県大仙市周辺)を除いては、愛玩用としての需要が大部分を占めます。ちなみに、日本にも生息するノウサギ(英名:hare, 学名:Lepus brachyurus)はウサギ亜科のアナウサギとは別属の動物で、生態、身体的特徴や染色体数も異なり、両者は交配しないことが知られています。カイウサギは、実験動物としても古くから利用されてきました。19世紀の後半に、近代細菌学の開祖と呼ばれるルイ・パスツールは、狂犬病に罹ったイヌの脳をすりつぶし、その乳剤をウサギの脳に接種して病原体(ウイルス:当時は“ウイルス”の存在が明らかにされていない)を継代【注1】しました。継代した病原体(弱毒狂犬病ウイルス)をウサギの脊髄に感染させ、その脊髄を乾燥させてすりつぶしたものを乳剤にして人の発症予防に使用しました。これが世界初の狂犬病ワクチンとなります。同じく近代細菌学の開祖とされるロベルト・コッホも1905年にノーベル生理医学賞の受賞業績である結核菌の研究でウサギを用いました。化学療法の創始者といわれるパウル・エールリッヒの下で研究を行った秦佐八郎は、ウサギの陰嚢で継代できる梅毒スピロヘータを用いて実験を重ね、ある砒素化合物(サルバルサン)をウサギの耳介静脈に注射すると陰嚢の潰瘍が改善し、梅毒スペロヘータが消えることを発見しました。サルバルサンは合成物質による世界最初の化学療法剤としてドイツのヘキスト社から市販されました。このように、ウサギは感染症研究の発展に大きく寄与すると同時に、1890年にはウォルター・ヘップにより、哺乳動物における最初の胚移植の成功例がウサギで報告されるなど[1]、その扱いやすさから様々な動物実験に使用されてきました。近年は、小型で飼育・実験コストが低い、繁殖能が高い、世代交代が早い、微生物学的コントロールの技術が普及している、遺伝・育種学、発生工学技術【注2】が発展している等の理由により、多くの研究領域で小型げっ歯類(マウス、ラット)が実験モデルとして用いられています。実験動物としてのウサギには、マウスに比べると大型で飼育・実験コストが高い、発生工学技術の開発が遅れている、利用できる解析キット・抗体(ウサギを用いて特異抗体を作製することが多い)が少ない等の難点があります。しかし、手ごろな大きさであるため外科処置がしやすい、十分な生物サンプルが採取できる等の利点に加え、ゲノムが解読され、ゲノム編集技術の発達により遺伝子欠損個体が作出できるようになった、オミックス解析【注3】などの解析技術が進歩した等により、ウサギを用いた実験における難点が克服されつつあります。現在、研究に用いられるウサギの品種としては、アルビノ【注4】の日本白色(JW:Japanese White)やニュージーランド白色(NZW:New Zealand White)、有色のダッチ(Dutch-belted)などが一般的です。JWは、日本でNZWにいくつかの品種を掛け合わせて作出されたと考えられており、国内では実験動物として一般的に使用されますが、世界的にはNZWが広く使用されています。ダッチは病気に強いといわれており、体重が1.5~2 ㎏程度の小型(JW、NZWは3~4 ㎏程度)であることや有色であることが利点となる場合に選択されます。また、大型の実験用アルビノウサギも開発されており、イヌなどに代わる実験モデル動物となることが期待されています[2]。
猫のピレスロイド系薬の中毒~飼い主に伝えるべき危険性と予防策~
猫では、中毒症状がでた子たちのうち、
1割以上の子が亡くなっているそうです。
(とても多い! のです)