[PDF] マクロライド系抗生物質製剤 日本薬局方 クラリスロマイシン錠


マクロライド系抗生物質はクラリスロマイシンの他にエリスロマイシンやアジスロマイシンなどがあり、これらの成分はヒトにはなく細菌にはあるリボソームと呼ばれるタンパク質-RNA複合体の働きを阻害することで細菌の増殖を抑えます。


長期的に内服すると、耐性菌という抗菌薬が効きにくい菌が発現したり、赤血球・白血球・血小板が減少する可能性があります。クラリスを処方された場合は、決められた投与量をしっかり守って治療に当たりましょう。副作用のチェックのため、定期的に血液検査が必要になる場合もあります。

ある医師の診療経験を振り返ると、70代の男性患者さんがクラリスロマイシンとスタチン系の薬を一緒に飲んで、ひどい筋肉痛に悩まされたケースが印象に残っています。

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一般的な感染症に対してはクラリスロマイシン1日400mg、非結核性抗酸菌症には1日800mg、どちらも2回に分けて経口で投与します。投与量は年齢、症状にあわせて増減します。またピロリ菌の除菌に用いる場合は他の抗生物質や胃薬と併用して処方されます。

主な副作用として、発疹、かゆみ、下痢、軟便、味覚異常などが報告されています。

クラリスに最も特徴的なのは、一般的な抗生物質が効かないマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなどの非定型細菌にも有効であることです。マイコプラズマは肺炎を引き起こすことで有名ですが、皮膚に感染して皮膚に治りにくい傷を作る原因になることもあります。またクラミジアは性感染症の原因となり、外陰部に痛みや痒みを引き起こします。マイコバクテリウムは皮膚の下で膿を作り、ジクジクとした傷を引き起こす原因菌です。これらはどれも稀な病気で抗生物質が効きにくいのが特徴ですが、クラリスは比較的よく効きます。またクラリスが改良される前の薬であるエリスロマイシンには胃酸によって効力が落ちるという弱点がありましたが、クラリスは胃酸の影響をほとんど受けません。体内にしっかりと吸収されるため、1日2回の服用で十分な治療効果が得られます。その他の特徴として、クラリスはアレルギーを起こしにくいとされています。βラクタム系の抗生物質に対してアレルギーがある人でも使用可能です。ただし他の薬と相互作用を起こしやすいので、飲み合わせには注意が必要です。

まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。


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クラリスロマイシンは他の薬と組み合わせると、予期せぬ反応を起こすことがあります。特に注意が必要なのは、血中濃度が上がって副作用のリスクが高まる薬です。

腹痛を訴えた1例 が本剤による副作用と思われたが,投 与中止により症状は

すぐに両方の薬の服用を中止したところ症状は良くなりましたが、この出来事から薬の相互作用について改めて考えさせられました。

クラリスロマイシンは,1991年3月に承認されたマクロライド系抗生物質である。 ..

クラリスロマイシンを適切に使用しないと、薬が効かない耐性菌が現れる可能性が高まります。耐性菌が出現すると、感染症の治療が難しくなり、症状が重くなったり長引いたりします。

通常、成人にはクラリスロマイシンとして1日400mg(力価)を2回に分けて経口投与する。 · <非結核性抗酸菌症>

過去に似たタイプの抗生物質で副作用を経験したことがある方は、事前に担当医に伝えておくことが重要です。

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妊娠中や授乳中の場合にはクラリスを使用できないわけではありませんが、気軽に内服できるわけでもありません。妊娠中に高容量のクラリスを投与すると胎児に心血管系の異常、口蓋裂、発育遅延等の異常が生じる可能性があると動物実験にて報告されています。また、クラリスは母乳にも移行します。病気の種類に応じて、治療を行うメリットと治療を行わないデメリットを比較・検討し、担当医と十分に相談して治療に当たりましょう。

[PDF] クラリスロマイシン錠200mg「サワイ」 を服用される患者さんへ

クラリスロマイシンに対してアレルギー反応を示す人もいます。その症状は、軽い発疹から生命を脅かすアナフィラキシーショックまで、幅広い範囲で現れます。

治癒していない場合は「抑制性の抗生剤クラリスロマイシン」に変えて処方します。

クラリスロマイシンで思うような効果が得られないとき、アジスロマイシンへの切り替えを考えます。

病院報 Vol.17(小児外来で使用している抗生物質について(後編))

クラリスロマイシンには心臓の電気的活動に影響を与え、QT間隔を延長させる危険性があります。この副作用は特に高齢者や心臓病の既往がある患者さんで警戒します。

クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス) – 呼吸器治療薬

1).一般感染症:表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管炎・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、咽頭炎・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎。
2).非結核性抗酸菌症:マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス症(MAC症)を含む非結核性抗酸菌症。
3).ヘリコバクター・ピロリ感染症:胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1.〈一般感染症:咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎〉「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
5.2.〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
5.3.〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
5.4.〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
5.5.〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であることを確認及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。

クラリス錠は一般的な細菌感染による諸症状に対して使用できるだけでなく、ヘリコバクター・ピロリの除菌にも用いることができる医療用医薬品です。

クラリス(一般名:クラリスロマイシン)とはマクロライド系の抗生物質です。従来のマクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンを改良してできたものであり、ニューマクロライドともいわれています。抗生物質の代表といえるのはβラクタム薬(ペニシリン系、セフェム系等)ですが、マクロライド系も肺炎球菌をはじめとするグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌など一部のグラム陰性菌、嫌気性菌、非定型菌のマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなど多くの細菌に対して効力を発揮します。いろいろな細菌に有効なので、呼吸器系の領域を中心に多くの診療科で処方されています。多くは咽頭炎・肺炎・中耳炎などに対する処方です。消化器領域ではピロリ菌の除菌薬としても数多く処方されています。皮膚科領域においては、感染を伴う、表在性/深在性皮膚感染症、リンパ管/節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍などの疾患に対して選択されることがあります。

それらの薬剤を併用しさらに治療効果を高める処方がなされている。降圧薬、糖尿病治療薬、抗がん剤など併

そこで、エリスロマイシンに比べて酸性環境での安定性向上に成功したクラリスロマイシンが後に開発されました。

この変更にあわせて、添付文書において「効能・効果の追加」、「警告・

クラリスロマイシンは肝臓で分解されるため、肝機能に負荷をかける恐れがあります。とりわけ高齢者や肝臓病の既往がある方は細心の注意を払う必要があります。

すみやかに消失した。本剤に対 して感受性のない検出菌を認めた症例でも治療効果がみられ,

以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。

1.進行期胃 MALT リンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除

〈一般感染症〉
通常、成人にはクラリスロマイシンとして1日400mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈非結核性抗酸菌症〉
通常、成人にはクラリスロマイシンとして1日800mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉
ヘリコバクター・ピロリ感染症の場合、通常、成人にはクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1.〈一般感染症〉免疫不全など合併症を有さない軽症ないし中等症のレジオネラ肺炎に対し、1日400mg分2投与することにより、通常2~5日で症状は改善に向うが、症状が軽快しても投与は2~3週間継続することが望ましい。また、レジオネラ肺炎は再発の頻度が高い感染症であるため、特に免疫低下の状態にある患者などでは、治療終了後、更に2~3週間投与を継続し症状を観察する必要がある(なお、投与期間中に症状が悪化した場合には、速やかにレジオネラに有効な注射剤(キノロン系薬剤など)への変更が必要である)〔8.1参照〕。
7.2.〈一般感染症〉レジオネラ肺炎の治療において単独で使用することが望ましいが、患者の症状に応じて併用が必要な場合には次の報告を参考に併用する薬剤の特徴を考慮し選択すること。
7.2.1.〈一般感染症〉レジオネラ肺炎の治療において、中等症以上の患者にリファンピシンと併用し有効との報告がある。
7.2.2.〈一般感染症〉レジオネラ肺炎の治療において、invitro抗菌力の検討において、本剤とレボフロキサシン又はシプロフロキサシンとの併用効果(相乗ないし相加作用)が認められたとの報告がある。
7.3.〈一般感染症〉クラミジア感染症に対する本剤の投与期間は原則として14日間とし、必要に応じて更に投与期間を延長する〔8.1参照〕。
7.4.〈非結核性抗酸菌症〉肺MAC症及び後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性MAC症の治療に用いる場合、国内外の最新のガイドライン等を参考に併用療法を行うこと。
7.5.〈非結核性抗酸菌症〉本剤の投与期間は、次を参照すること〔8.1参照〕。
1).〈非結核性抗酸菌症〉肺MAC症:排菌陰性を確認した後、1年以上の投与継続と定期的な検査を行うことが望ましい(また、再発する可能性があるので治療終了後においても定期的な検査が必要である)。
2).〈非結核性抗酸菌症〉後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性MAC症:臨床的又は細菌学的な改善が認められた後も継続投与すべきである。
7.6.〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉プロトンポンプインヒビターはランソプラゾールとして1回30mg、オメプラゾールとして1回20mg、ラベプラゾールナトリウムとして1回10mg、エソメプラゾールとして1回20mg又はボノプラザンとして1回20mgのいずれか1剤を選択する。