どちらも同様にSGLT2阻害薬となり、1日あたりのといわれています。


SGLT2阻害薬を飲んでいると高血糖を起こさなくても、このケトアシドーシスが起こるリスクが報告されています。


SGLT2阻害薬は従来の作用機序とは異なる糖尿病治療薬であるため、低血糖など糖尿病治療薬全般に共通するものに加えて、性器・尿路感染症などの特有な副作用も報告されています。

糖尿病の3大合併症として糖尿病性腎症がありますが、SGLT2阻害薬には糖尿病性腎症の進行を抑える効果があることが報告されています。

SGLT2阻害薬は、日本では2014年から使われている比較的新しい薬です。

SGLT2阻害薬の種類にかかわらず収縮期血圧で3-4mmHg、拡張期血圧で1-2mmHgの降圧効果が報告されており、降圧作用は低用量のサイアザイド系利尿薬に匹敵します。

SGLT2阻害薬には、フォシーガ(ダパグリフロジン)・ジャディアンス(エンパグリフロジン)・カナグル(カナグリフロジン)・スーグラ(イプラグリフロジン)・ルセフィ(ルセオグリフロジン)・デベルザ(トホグリフロジン)などがあります。

SGLT2阻害薬により高血糖は是正されても、細胞内の糖利用は改善されないために生体は相対的な飢餓状態となり、脂肪組織の脂肪酸分解は増加し、同時に筋肉を分解しエネルギーを産生していると考えられています。

SGLT2阻害薬には、体重減少作用があることが報告されています。
作用機序の部分でも説明しましたが、SGLT2阻害薬を内服すると、1日約70gの糖が尿から排出され、カロリー換算で約300kcalの喪失となることが1つの理由と考えられています。


フィットクリニックでは、ルセフィと同じSGLT2阻害薬のフォシーガを含む

フィットクリニックはダイエット外来を設けており、ルセフィと同じSGLT2阻害薬である「フォシーガ」を処方しています。

[PDF] 糖尿病治療薬の比較・切り替えについて 注射薬(付表 ..


参考文献:




以上が、SGLT2阻害薬のまとめになります。

もし、よければ、他の記事も参照して頂けると幸いです。




SGLT2阻害薬とは?医師が解説します。 | CLINIC FOR


どの薬でも認められるアレルギーや肝障害などを除くと、SGLT2阻害薬は、尿糖が増えて、細菌や真菌の増えやすい環境が整うため、膀胱や性器感染症が増えます。

排尿時の痛みなどを認めたら、主治医と相談しましょう。

尿糖が増えると、尿量が増えるので、頻尿になります。

夜間にトイレに行くことも多くなりますので、転倒リスクの高い高齢者は注意しましょう。

高度の糖質制限をしつつ、SGLT2阻害薬をのむと、糖分が著しく不足し、高度の代謝異常をきたす恐れがあります。

SGLT2阻害薬は、1型糖尿病患者でも安全に使用できる可能性が示唆されていますが、ケトアシドーシスに注意すべきです。

ルセフィ (大正製薬), ルセフィ錠2.5mg (先発品), 149円/錠


SGLT2阻害薬は、腎臓から尿糖をだす薬のため、腎機能(eGFR)が悪くなると、効果は減少しそうです。

実際にはどうなのでしょうか?



HbA1cの改善作用は、腎機能(eGFR)が低下することで減少します。

しかし、

糖尿病性腎症で腎機能が悪い方にも、保険適応がある人には、投与した方が良いのかもしれませんね。



SGLT2阻害薬の副次的な作用のひとつに体重減少がある。各薬剤の長期投与試験における投与52週後の平均体重減少量は表のとおり。

SGLT2阻害薬の大きな違いは、腎臓に作用する治療薬であるということです。膵臓を酷使することなく、インスリンを分泌する機能の程度も関係なく、腎臓の機能そのものへの負担はありません。

心疾患、腎疾患の人には併用しやすいお薬です。 ルセフィ(ルセオグリフロジン製剤)

ジャディアンスは、心筋梗塞や心血管の病気による死亡を下げるという結果からSGLT2阻害薬が世界中から注目されるきっかけとなったEMPA-REG OUTCOME試験という研究で用いられた薬剤であることもありシェアを伸ばしていると思われます。

今、期待のお薬 vol.2 SGLT2阻害剤 余分な糖を尿から捨てるお薬


海外からの報告では、特定のSGLT2阻害薬には心血管イベントのリスクを抑制する効果が報告されています。

心血管疾患のある2型糖尿病患者に対して、ジャディアンスを投与した群では、全死亡、心血管疾患による死亡率が低く、心不全による入院の抑制に効果があったことが報告されています。



ジャディアンス フォシーガ カナグル デベルザ ルセフィ スーグラ


特定のSGLT2阻害薬には、腎保護作用があることが報告されています。

下図は、2型糖尿病のアジア人の患者にジャディアンスを投与して、経時的に腎機能が悪化するかを見たデータです。


縦軸:腎機能(eGFR)
横軸:経過時間(週)




また、糖尿病性腎症のアルブミン尿の進展抑制にも効果があることが報告されています。

糖尿病性腎臓病をもつ患者さんには、SGLT2阻害薬は良さそうですね。



錠剤が一番小さい。 ルセフィ(ルセオグリフロジン) 大正製薬、ノバルティス。 効果効能:2型糖尿病。 2.5mgと5mgの2規格あり。

SGLT2阻害薬は近尿細管での尿糖の血液中への再吸収を抑えることにより、原尿中の過剰な糖分を体内に再吸収しきれなくなり、大量の糖分を尿中に排泄するのを促し、血糖値を低下させます。

[PDF] 2 当院採用の糖尿病治療薬における腎機能に応じた投与量一覧


SGLT2阻害薬を飲むと、血圧低下作用があることが報告されています。



血圧の低下するメカニズムは完全に解明されていませんが、一つの機序として、ナトリウムの利尿作用によると考えられます。

炭水化物(糖質)の場合は1gあたり4kcalのエネルギーに、タンパク質は4kacl、脂質は9kcalに換算できます。 ..

※ 上記 4つのお薬は、”fantastic four”とも呼ばれ、SGLT2阻害薬・ARNI(エンレスト)・β blocker・ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬がそれに相当します。

[PDF] 主な糖尿病治療薬の腎機能に応じた処方提案 ver4.0


SGLT2阻害薬には、体重減少作用があることが報告されています。



(プラセボ群では平均 68.6kgから、0.8kg(約1%)の体重減少を認めました。)




縦軸:HbA1c変化(%)
ジャディアンス 左 10mg 右 25mg
BMI:左:やせ 中:普通 右:肥満


体重が減少した際に気になるのは、体重が減ったのは、筋肉が減ったのか、脂肪が減ったのかです。

ルセフィ(ルセオグリフロジン)を、日本人2型糖尿病患者さんに、52週間にわたり投与して、体重推移や脂肪量などの変化を検討した研究の結果は次のようになりました。

体重は 平均78.6kgから、3.1kg減少しました。

次の図は、体脂肪量と除脂肪体重の時間経過をみたものです。




除脂肪体重は、有意差はありませんが、若干減る傾向が認められます。

体脂肪量は、時間が経つにつれて減少していき、52週後には、約2.5kg減少しています。



体重減少の機序としては、尿中に糖分が漏れて、カロリーのロスが生じることが一因と考えられます。

しかし、尿糖の排泄量が少ない腎機能が悪い人でも、同程度に体重が減る事から、尿糖の排泄量の増加以外の機序もありそうです。



デベルザ/アプルウェイ: ; ジャディアンス:9.88h ; カナグル:10.2h ; ルセフィ:11.2h ; フォシーガ:12.1h

1). 2型糖尿病。
2). 1型糖尿病。
3). 慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)。
4). 慢性腎臓病<末期腎不全又は透析施行中の患者を除く>。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉糖尿病で重度腎機能障害のある患者又は糖尿病で透析中の末期腎不全患者では本剤の血糖降下作用が期待できないため、投与しないこと〔8.2、9.2.1参照〕。
5.2. 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉糖尿病で中等度腎機能障害のある患者では本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること〔8.2、9.2.2、16.6.1、17.1.1参照〕。
5.3. 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
5.4. 〈1型糖尿病〉本剤の適用はあらかじめ適切なインスリン治療を十分に行った上で、血糖コントロールが不十分な場合に限ること。
5.5. 〈慢性心不全〉「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること〔17.1.3参照〕。
5.6. 〈慢性腎臓病〉慢性腎臓病でeGFRが25mL/min/1.73㎡未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性があること、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあることから、投与の必要性を慎重に判断すること(eGFRが25mL/min/1.73㎡未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない)〔8.2、9.2.1参照〕。
5.7. 〈慢性腎臓病〉「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類等を参考に、適応患者を選択すること〔17.1.4参照〕。