売上収益の急減を補うため、出遅れていた欧米での事業展開を急ぐ ..
小野薬品工業と米ブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)が共同開発した抗がん剤「オプジーボ」は、日本企業が開発に関わった医療用医薬品で最大の成功事例だろう。2023年度の小野薬品による日本などでの売上収益は約1500億円、23年のBMSによる売上収益は90億900万ドル(約1兆4000億円)だった。
14年7月に世界に先駆けて日本で承認された際の対象疾患は希少がんの悪性黒色腫で、14年度の小野薬品の売上収益は25億円だった。その後、患者数の多い肺がんや腎細胞がん、胃がんなどに適応症を拡大。日本では頻繁に薬価を引き下げられて売上収益は伸び悩んだものの、海外市場での売上収益に基づくBMSからのロイヤルティー収入は順調に増加した。
抗がん剤「オプジーボ」をけん引役に2023年度まで9期連続増収を達成した。だが28年米国、30年欧州、31年日本でオプジーボは特許切れとなる。売上収益の急減を補うため、出遅れていた欧米での事業展開を急ぐ。
*製薬企業 売上ランキング 2016年度 国内市場 売上 上位20社
17年1月に、米メルクの「キイトルーダ」が、小野薬品とBMSが保有する特許などを侵害したとする訴訟が和解すると、メルクからもロイヤルティー収入が入るようになった。この結果、23年度に小野薬品は、全社売上収益5027億円の約6割をオプジーボとその関連特許で稼いだ。まさに成長の原動力だ(下のグラフ)。
また、2011年は7月にノバルティス・ファーマと共同開発した貼付剤のアルツハイマー病治療薬「リバスタッチパッチ」、9月に月1回投与製剤である「リカルボン錠50mg」、冠動脈CTにおける描出能改善薬「コアベータ静注用」など、日本初の剤形・適応となる新薬の上市に成功しています。
従来の創薬スタイルは特定の疾患領域を対象とせず、プロスタグランジンなどの生理活性脂質や酵素研究から創製された化合物が有効性を示す疾患を探索、製品化する「化合物オリエント」という独自モデルを追及していましたが、近年は並行して患者ニーズの対応として、がんを重点分野とした開発・導入を活発化しています。
グラクティブは「ジャヌビア(MSD)」とともに日本初のDPP-4阻害薬で、食後高血糖を比較的早期に是正し、単独使用では低血糖が起こりにくいなど、有効性と安全性のバランスが評価され急速に市場に浸透しています。
ジャルディアンスは今年度、世界のSGLT2薬クラスの売上高の30%以上を占めている。 ..
2010年度は後発品の影響や薬価改定時の長期収載品目の追加引き下げ等の影響で、自社創製品である「オパルモン」、「オノンカプセル」、「キネダック」、「フオイパン」、「オノンドライシロップ」の主要5品目の合計売上高は12%減少の133億円となりました。
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だがオプジーボにもパテントクリフ(特許の崖)が迫っている。パテントクリフとは、特許満了などにより独占販売期間が終了し、安価なジェネリック医薬品(後発品)に市場を奪われて生じる大幅な減収のこと。特に後発品の普及度が高い欧米市場でその影響は大きい。だが日本市場でも後発品の普及に伴い、新薬メーカーへの影響が深刻化しつつある。
通期予想達成に向けて、売上収益および全ての利益項目は順調に進捗. • 感染症薬を中心とした販売の拡大により、前年同期に計上した日本政府.
人は生まれながらにしてT細胞による免疫システムを持っているので、免疫チェックポイント阻害剤は理論上は様々ながんで使用できるとされており、オプジーボを開発した小野薬品工業をはじめとする製薬企業はあらゆるがんを対象にした治験を同時に行っています。免疫チェックポイント阻害剤はオプジーボを含め以下の6剤が発売されています。
製品名 売上高(単位:億円) 42 ステラーラ 322 43 ビンダケル 320 44 ロトリガ 318 45 トラゼンタ 310
小野薬品の相良暁会長CEO(24年3月まで社長)がオプジーボのパテントクリフを意識するようになったのは16年度にオプジーボの国内売上収益が1000億円超に達した頃だ。
◎バビースモは153億円で着地 23年の国内製商品売上高は14.8%減の5580億円となった。
グルコーストランスポーターのファミリーは、ナトリウム依存性グルコース共輸送体(ナトリウム-グルコース連結輸送体またはSGLT2としても知られている)として知られている。近位腎尿細管でのみ発現しており、尿細管液からのグルコース再吸収の90%を担っている。ナトリウム依存性グルコース共輸送体2(SGLT 2)市場は、薬剤(インボカーナ、ジャーディアンス、ファルキシガ/フォルキシガ、スグラット)および地理に区分される。本レポートでは、上記セグメントの金額(単位:米ドル)および数量(単位:ユニット)を提供しています。
[PDF] 2024年3月期決算概要 2025年3月期通期業績予想
「オプジーボの売上収益の最大化を検討するとともに、17年が創業300年だったので、今後の15年間を見据えた中期経営計画をつくった。最終年度の31年度にオプジーボの日本での特許が切れるが、その頃、国内売上収益は1500億円ぐらいになり、ロイヤルティー収入を上乗せすると、2000億円程度になるとの見通しだった。特許切れによって2000億円の売上収益がなくなるのは、大変なことだと思った」と相良会長は振り返る。
[PDF] 2023 年 9 カ月通期および第 3 四半期業績
なお、本庶氏と小野薬品工業の「オプジーボ」の特許料支払いをめぐる係争は、同社が、京都大学に新設される「小野薬品・本庶研究基金」に230億円を寄付するなど、総額280億円を支出することで和解に至りました。
フォシーガ)と回答した。第2位のエンパグリフロジン(ジャディアンス)は31.4%、第3位のイプラグリフロジンL-プロリン(スーグ…
共同開発品目では国内フェーズ2として、ブリストル・マイヤーズと共同開発の抗PD-1抗体ONO-4538/BMS-936558が腎細胞がん対象として、2011年10月にメルク・セロノーへ導出した多発性硬化症治療薬ONO-4641のクロスライセンスで獲得したがん治療ワクチンONO-7164/EMD531444が非小細胞肺がんで進展しています。
フォシーガ)と回答した。第2位のエンパグリフロジン(ジャディアンス)は30.4%、第3位のイプラグリフロジンL-プロリン(スー…
ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授が北尾吉孝(SBIホールディングス代表取締役会長)氏の対談番組に出演した際の動画。中国では大学の研究を製薬企業が丸抱えして、新薬として製品化できた場合には収益の4割をロイヤリティとして大学側が受け取ることができるので、大学発の医薬品ベンチャーが活発というお話です。
ダパナットは、2型糖尿病そして慢性心不全の治療薬であるフォシーガ5mgの同等薬です。
製薬企業が決算で公表した製品別売上高などをもとに、2023年度の国内売上高が50億円以上の医療用医薬品190品目をランキングしました。トップはMSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」で、2年ぶりに首位に返り咲き。2位は同社の新型コロナウイルス感染症治療薬「ラゲブリオ」で、昨年1位だった小野薬品工業の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」が3位。アストラゼネカの同「イミフィンジ」は前年から倍増し、1000億円を突破して4位に入りました。
[PDF] IQVIA 医薬品市場統計-売上データ
現在の小野薬品工業を支える医薬品はは、オプジーボのほかにも、糖尿病治療薬「グラクティブ」、糖尿病治療薬「フォシーガ」、関節リウマチ治療薬「オレンシア」などが挙げられます。「フォシーガ」は、糖尿病治療薬として承認を受けた後に慢性心不全と慢性腎臓病(CKD)の適応追加が承認されており、新たな市場開拓で成長が期待されます。
売上金額. (単位:百万円). 医家向製品. 薬価ベース. 前年比%. 1. 武田薬品工業. 714,032. -3.5. 2. 第一三共. 643,316. 9.3. 3. 中外製薬. 539,885. 1.4. 4.
商品やサービスが今までのように売れなくなった――。人口減少で経済が成熟し切っているかに見える日本。実際には、消え…
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新薬の開発に重点をおいてきたことから収益率は依然として高く、売上高経常利益率は、現在でも20%を超える水準を保っています(上場製薬企業の平均は14%前後)。